#120
【読書】こども東北学
山内 明美 イースト・プレス
「こども」というタイトルどおり、子ども向けの「東北」について書きづった本です。
「学」という字が付きますが、そんなに堅苦しくなく、東北の農家で生まれ育った山内さんの子供の頃の話、上京して故郷を思いながら暮らす話など、東北で生まれ育った人としての山内さんの体験談を中心に、東北の歴史や日本において東北がおかれた状況などを織り交ぜながら説明されています。
東北で暮す人の皆が山内さんのような暮らしをしているわけではありませんが、東北の人の生き方の一つの事例として、東北の他の方にもきっと共通するものがあると思います。
山内さん、農家の家で子どものころ農作業を手伝ったとか、本家や分家などの家のしきたりについていろいろあった、なんてことを書いてますのでご高齢の方かと思いましたが、私より年下なんですね・・・
私のような東京近郊に住む人間には実感の湧かない様々な地域の事情が今でもそこにある、ということが分かりました(まあこうしたことは東北に限ったことではないのかもしれませんが)。
東北って何?それを知る手掛かりの一つになるでしょう。子ども向けですから、大人にも読みやすい本です。
2012-3-21
カテゴリー:日本の文化と歴史/子どもの本