#113
【読書】インカの食卓
高野 潤 平凡社
トウモロコシ・ジャガイモ・トマト。この3つの野菜に共通することといえば?
そうです、「アンデス原産の野菜」です。
日本では日常の食生活に欠かせない野菜ですが、アンデスにはこの3種の野菜の他にも、日本では馴染みの薄い様々な野菜があるんですね。
そんなアンデスの野菜を中心とした様々な食材、料理、食文化について紹介したのがこの本です。
びっくりしたのが、アンデスでもポピュラーな野菜、ジャガイモの種類。その数、何と210種類!
それも、高野さんが出会ったものでこの数ということで、ちゃんと調べるともっと種類は増えるようです。
その中の数種類がカラー写真で紹介されていますが、色も形も様々でとてもユニーク。眺めているだけでも楽しくなります。
また、料理も様々紹介されていて、その一部がカラー写真で紹介されてますが、どれもおいしそう。
カラー写真では紹介しきれず文章やモノクロ写真のみで紹介されているものも多くちょっと残念ですが、その食の文化の奥深さには感心させられます。
高野さんが足繁く通い調べた時の、現地の人とのやりとりや、そこから分かった様々な習慣なんかも紹介され、よりこの地域を身近に感じることができます。
アンデスという馴染みの薄い遠い地の、その食文化の豊かさが詰まった楽しい本です。いつか行ってみたいと思いました。
2012-3-9
カテゴリー:食と農/世界の文化と歴史